Technical Reports on Information and
Computer Science from Kochi
Vol. 2 (2010), No. 3
クロストークによる遅延変動を考慮した動的解析手法
小林 政幸1, 仙頭 航2, 豊永 昌彦3, 村岡 道明3
1. 高知大学大学院総合人間自然科学研究科
2. 高知大学理学部数理情報科学科
3. 高知大学自然科学系理学部門情報科学教室
要旨
半導体の微細化技術の進歩に伴い問題となっているクロストークを動的に解析する手法を提案した.本手法はテストパターンを用いた動的クロストーク解析手法およびそれに起因するタイミングエラー検出手法から構成される.本手法を乗算器 5 種と 8 ビット CPU に適用し評価した.乗算器では回路規模に関わらず,隣接配線箇所のうち動的なクロストークが生じるのは 4 割程度であり,その動的なクロストークがタイミングエラーを生じさせる箇所は 1 割程度以下であった.また,CPU では,動的クロストークの割合は1%程度であり,タイミングエラーはなかった.
(2010年3月14日 受付)

全文(PDF) 62038 bytes