本研究は,詳細配線を実施する前に,配線後の回路性能を測定するための超高速配線法の提案とその効果の検証をおこなったものである.提案する多端子を扱う超高速配線法は,2端子ネットをL型,逆L型の単純な配線生成し,他ネットとの配線重複が最少となる配線経路を求める.多端子ネットの扱いは,まず2端子へ分割し配線生成を行い,同一ネットの2端子配線が多重評価されるのを避けるためグリッドマップを使う.多端子ネットを2端子ペアへの分割割り付けは,多端子の迷路配線形状に近い割り付けをPrim‘s MST Algorithmにより行う. 高速化と配線形状を調べる実験において,実回路8bitマイコンで比較したところ,従来配線法に比べて処理時間が約315倍で,同様な配線形状が得られた.
キーワード:QTAT,多端子配線,迷路配線
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