本論文は,GPGPUを用いたゲートレベルの論理シミュレーションを行う並列論理シミュレーション法の提案と,大規模回路での本手法の有効性の検証を行なう.具体的には,レベルソート法(レベリング法)を基本に,ファンアウトコーンによってGPGPUの複数のBlock(MP)を使用した大規模ゲート数の回路の並列シミュレーションアルゴリズムを考案し,GPGPUで実装して,その性能の評価を行う.評価回路として4bit Adder×16から4bit Adder×640を用いて評価実験を行ったところ,CPUの論理シミュレータと比較してほぼ同等の処理速度であることを確認できた.また1つのGPGPUのBlockで扱える並列処理数を超える論理ゲート数の回路で並列論理シミュレーションが可能であることを確認できた.
キーワード:論理シミュレーション,並列処理,レベルソート法,GPGPU
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